一般の戸建住宅の不具合の報告で1番多いものが屋根・外壁からの雨漏りです。
住宅内に水が浸入することで壁にシミができたりカビの発生や腐食を起こし、住宅寿命が縮んでしまいます。
塗料によっては、水の浸入を防ぐ役割を持っている塗料があります。だからこそ塗料選びは塗装工事の中で非常に大切です。
塗料を製造しているメーカーは最低100社以上、海外メーカーも含め日本にあると言われています。
各メーカーがいろんな種類の塗料を製造しており、またその塗料の持つ役割も膨大の数になります。
塗料を選びの際、ポイントは「素材別」で選ぶのか「性能別」で選ぶのかです。
それぞれ塗料によって特徴が違います。建物の状況や現状の悩みや今後の計画によって選択する塗料は変わってきます。
塗料には素材の違いはもちろん、水性・弱溶性、添加剤など違いによって沢山の種類があります。
この塗料が良いです、これはダメです、と一言で言えるものではありません。塗り替えを行う住宅の築年数や立地条件、劣化状況や素材などの建物の状況や、お客様の住まいに関するご要望、今後この家をどのようにメンテナンスして何年住み続けるかなどによって選ぶことが大切です。なので非常に大切なのは実際に塗り替えをする前の打ち合わせです。
シリコン塗料やウレタン塗料は、機能性塗料に比べて一回の塗り替え価格が安価なものもあります。
ただし、素材の塗料でも耐久性はまちまちです。一般的にはシリコン塗料は約7年~10年、ウレタン塗料になると約5~7年の耐久性になります。
ここで視野に入れないとならないのがいつ次回の塗り替え時期がくるのかということ。
もし次回の塗り替え工事を10年以上先でお考えなのであれば、シリコン塗料やウレタン塗料では耐久性が不十分な場合があります。
なお、一般的な塗り替え頻度は約10年~13年といわれています。
外壁のひび割れから湿気や雨水が浸入すると住宅の劣化を一気に促進させてしまいます。
雨水は壁内に侵入すると、木材の腐食が起こって雨漏り等を引き起こしたり、カビ等が断熱材に繁殖してハウスダストの原因となる場合もあります。
だからこそ、家を水から守る塗料には防水性が必要です。
建物にひび割れが起こるのはなぜ?
戸建住宅で使用されている外壁材の多くは、窯業系サイディングボード/モルタル(リシン吹き)/ALCとなりそのすべての主材はセメントです。押しつぶす力(圧縮力)が非常に強いので、屋根の様な重いものがのっても潰れることはありませんが、その反面引っ張る力には弱く、その引っ張る力に負けてやがてひびが入ります。
また吸水性が高いので、表面の防水(塗装)が切れるとよく雨水を吸ってしまい、ひび割れを引き起こします。
塗料メーカーは塗料の製品化に際して様々な製品テストを行います。
メーカーの長期保証があるということは実験データに基づいた塗料への品質の自信でもあります。
人と環境にやさしい塗料で近隣にも配慮を行いましょう。
塗装工事の際、少なくともご近所にご迷惑をかけることになります。
その中でも匂いについては近隣の家と距離が近い場合、匂いの無い塗料を使うなどの配慮が必要になります。
建物のニーズに応じ必要な機能性塗料を選びましょう。
日々、塗料は進化しており、様々な機能を持つ機能性塗料が開発されています。
夏場ご自宅が非常に暑いと感じていらっしゃるのであれば遮熱性能を持った塗料を、カビや湿気が気になるのであれば防カビ性能のある塗料を、汚れがつきやすい環境でもいつまでもキレイな外観を保ちたいということであればセルフクリーニング性能がある塗料など、塗料がご自宅の悩みを解決してくれるものをオススメします。
もちろんご自宅の素材や状況などによって、選ぶ塗料の種類は変わります。
最も大切なのは、長期的に住宅の価値を守る事のできる塗料かということです。
ご自宅の資産価値を長期的に維持するために下記の条件を考慮して最適な塗料を選び、今後の塗り替え工事をぜひ成功させてください。